熱らず、驕らず、昂らず。最強の不動心。 -和歌山「井出商店」-
和歌山ラーメンの立役者「井出商店」。
相当ご無沙汰の来訪。
今や多くの門下生が巣立ち、華々しく和歌山県内外で活躍を見せるなか、ご本家は、古ぼけたあの当時まんまの店舗で変わらず商いされておられる。
10年位前に取材させて頂く機会があり、別れ際「出来るもんなら、昔に戻りたいわ」とポツンと話された店主が印象的であった。
己の意志とかけ離れた、ある意味、不可抗力でラーメン界の寵児に祭り上げられてしまった井出商店。
あれから時を経ても、正式な支店も持たず、店の大改装もせず、あの頃のまんまを貫く姿に名店の矜持が滲む。
井出商店