松葉信吾

阿吽の呼吸、文化横丁『源氏』

最終更新: 2023年11月7日

仙台・文化横丁「源氏」。

次元を超越した酒場。

お酒を一つお願いすると

一つ肴が供される。

それを4回まで愉しめる。

あれこれ肴を頼むこともできるが

とても野暮に思える。

只々、凛とした空気を醸す女将さんと

呼吸を併せて、この空間を構成する一つとなる事。意識をそこに集中しつつ、酒を愉しむ、それが心地よい。 

一日で成らぬ稀有な酒場。

この路地をそろりそろり進み、突き当たりを左へ。

年季を感じるぐるっとコの字型カウンターが据えられた、仄暗く音楽もない店内。与えられた席で客としての任を務め愉しむ。

何杯目か?冷奴が出てきた。有り難く頂く。

日本酒が濁りを含めて四種、それと生ビールと黒ビール。

お燗を頼むと大きな年代物の御燗機から供される。

ちょっと間に黒ビールを挟んでみる。

「お味噌汁にしますか?おでんにしますか?」と4杯目には聞いてもらえる。京のぶぶ漬けみたいな、そろそろ帰って下さいねの合図。万事知足が肝要。ご馳走様でした。

路地を曲がると目に入るトレードマークの斜めがけ縄のれん。

くぐられたし!

    0