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やどりぎ



「やどりぎ」。

球体の、丁度蔵元の杉玉みたいなの。

その実をついばんだ鳥たちが

樹木へと運び、

その樹木に寄生して成長する植物。

寄生といっても、何もかも

その樹木に頼りきっている訳でなく

自身も光合成しながら、

樹木からも養分や水分を頂く

ダブルインカムのちゃっかりもの。

自立に向けて、努力と姿勢は見せつつ

頂けるものは遠慮なしに頂く

出世払いの居候みたいなので

特段、樹木に害を与えるでも無く

かといって益を与えるでも無く

「まあ、これぐらいならいいか」

と宿り主に思わせる絶妙なポイントで

生きているナイスな奴。

こういう風にありたい。




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