太っ腹。老舗の心意気が嬉しいサービスとんかつ。 -広島『肉のますゐ』-
広電・八丁堀「肉のますゐ」。
「肉のますゐ」は広島の中心地、八丁堀に
堂々たる店舗を構える老舗精肉店。
洋食店も併設されていて、本来的にはすき焼きやビフテキ、ビフカツなど精肉店直営の真骨頂たるを味わうべきであるが、もう一方の名物、破格のサービストンカツを頂きに。
これがどう破格かと言えば、ライス付きで430円。原料が高騰する少し前迄は380円という値付けだったから、ますゐさんの気前の良さに感嘆する。
これ位の値付けなら、どうせ紙みたいな肉に衣たっぷりの仕様なんでしょとお思いの方、さにあらず。
さすがにピンク色に光る分厚いお肉、
と言うんでは無いものの中々どうしてしっかりしたトンカツは、フルーティーで独特な味わいのソースと相まって、凄く立派な一皿である。
「安いものを提供しても、粗悪なものを出す訳にはいかねぇ」
と主人が言ったかどうか知らないが、
滲み出るのは老舗の矜持。
感じ入ります。
もちろんサービスの一皿なので、
他のオーダーも入って初めて成立するものだから、これよりちょっと高級なのもお願いし、気遣いマージンミックスをやってみたが、それらと比べてもこのサービスの満足度が高く、これだけを毎日食べにきたい誘惑に駆られる。
きっと節度と良識に富んだ広島市民に支えられている故、歴史を紡いでこれたのだろう。
お店とお客さんの良い関係あってこそ、育まれるものがあるんだな。
肉のますゐ
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