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平飼いハーレム。有精卵を買って考えた。


現場巡回の折、立ち寄って買ってみた「平飼い有精卵」。


僕は有精卵信者でも自然食崇拝者と言うわけでもない。むしろ、子供の頃、田舎の家で飼ってた鶏の卵を割った時、ヒヨコになりかけが出てきてしまい、それが大層なトラウマになってしまってるから、どちらかと言えば敬遠したい。


なら買うなよ!


ごもっともだが、有精卵か否かというより、平飼い(ゲージ飼いでは有精卵出来ないわね)という事が何かしら卵の食味に影響するのかしら?と興味があったので試してみたかった。


一般的なゲージ飼いは、運動量が制約されストレスもかかるだろうが、給餌量や産卵数が完璧にコントロールでき、多分今はセンサーやらPC管理やらでかなりきめ細かく、ブレの無い管理・生産ができるのだと思う。


一方、平飼いはある程度の運動量も確保されるだろうが、どうしてもロット単位での管理しか出来ず個体のバラツキが生まれるだろうし、群れで飼育する事でゲージ飼いにはないストレスがあるかもしれない。


それに平飼いと言ったって、ミミズや雑草を啄んでるのでなく、調合飼料を与えてるだろうから、果たして食味にどれだけ反映されるのか、興味深いところ。


ただ購入後にパッケージを眺めて違う所に興味が沸いた。


「有精卵率80%以上」

「メス100羽に対しオス5羽以上」


という事は、オスは1羽で25羽のメスを担当。

メスは年間300個くらいの卵を5月齢から24月齢の間に産むらしいので産卵日率は約8割。

有精卵率は8割以上らしいので、受精あったメスは必ず産卵するとして、25羽✖️8割✖️8割=16羽。


オスは毎日16羽に受精させているという事?


これはハーレムを超越して拷問に近い。


僕には厳しい、と言うより絶対無理だ。

若ければ、、、ある程度、善戦するかもしれないが、中2日のインターバルが欲しい。

それに強制されると、ちょっと無理かもしれない(意外と繊細)。


鶏のそれは相当ショートタイムだと聞くが、それにしてもこの数字は同姓として尊敬に値する。


5羽のオス鷄は相当なプロフェッショナルだ。

もうプロすぎて、羨ましくもなんともない。


メスの現役期間は約1年半で、それ以降は産卵率が下がってしまうので廃鶏、ひね鷄として食用にと言う事らしいが、果たしてオスはどれ位の期間、現役を継続し命を保てるのだろうか?


こう思うと、平飼い=田舎のおばあちゃん家の庭先の牧歌的な情景というのは幻影で、来る日も来る日も凄まじいサバイブが繰り広げられる壮絶な世界に思えてくる。


さて肝心たまごの味であるが、結局、僕はトラウマを克服できず、遂に生を味わう事は出来なかった。


なんでもへっちゃらな家人によると「すご〜くおいしい!」という事らしい。


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