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「ごめんね、もう昔の私じゃないの」、徳島土成で「たらいうどん」を啜る。



徳島阿波市土成町。 「たらいうどん」は徳島と香川の境界、山深い宮川内谷川流域の郷土料理。 訪れた新見屋さんのそれは、卵つなぎでコシの強い手打ち麺。讃岐うどんともやや趣を異にし、湯だめの桶で泳がされても、ちょっとやそっとでは腰砕けにはならぬタフなやつ。 これをすこーしの卵を溶き入れた濃いめのいりこ出汁でずるずるっとやると、

この上なき山のご馳走に。

もっとも、ジンゾクという川魚をつけ汁のだしとして使うのが本式らしいが、

山間の河川にも治水対策が施され、もう昔と同じ環境ではない今、それはなかなかに難しく叶わぬことらしい。 いや、いりこ出汁で存分においしい。 充分に満足。 文句などは一つもございません。

でも、

でも、 それでも、

川魚のジンゾクとやらで取った出汁で食べる「たらいうどん」は、

更に更に濃厚で野趣溢れる鮮烈の味わいであったのではと思うと無性に口惜しい。

自然そのままに見えながら百メートルほど下流のダムで流れを調整されている

目前の清流を眺めつつ、名物うどんを啜り込む悶絶の午後。



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