松葉信吾

四日市、誇り高き大衆酒場「ゑびす」、そしてキンミヤ帝国を巡る。

三重県四日市。

近鉄四日市駅すぐの「大衆酒場 ゑびす」。

壁を覆うわくわくの肴札は

値段こそ大衆のそれだけど、

なかなかどうして甘えなどは微塵もなし。

4時の開店と同時に、ほぼ満席というのも納得。

それに妙に客筋よく、皆さま綺麗な呑みっぷりには恐れいった。

積年、主客で共に磨き続けた

誇り高き「大衆」酒場、ここに在り。

居心地のよかった「ゑびす」を後にして
 
四日市の呑み屋街を徘徊していると、
 
亀甲に宮の紋が、恐ろしく隅々までに威を巡らしている事に驚く。

「キンミヤ焼酎」。
 
が、それもそのはず。
 
ここ四日市はキンミヤ焼酎製造元、宮崎本店の居城。
 

 
甲類焼酎であるキンミヤ。
 
個性豊かでそれぞれのファンが熱狂する乙類に対し、製法上、差別化が難しい甲類焼酎。
 
甲類なんて皆んな同じ、と思いきや何故かどうしてか
 
このキンミヤはクリアさが頭一つ抜けていて
 
濃いめのレモンソーダにすると、これがもう!
 
「呑むならキンミヤ」のご指名も納得の味わいです。
 

大手の宝○酎さんによく似た感じの甲類焼酎も出ていますが

比べるとなぜか違う。

微妙な差というより、私でも体感するほどはっきり違う。

不思議です。

この違いはいろいろ謎のようで、

昔読んだキンミヤ焼酎の社長さんへのインタビュー記事で

この味の違いを問われ、

「よくそう言って頂けるのだけど、我々にもその理由がよく判らない」

「強いていううなら、我々が使っている鈴鹿山系の水に要因があるかもしれない」

という意味の事を控えめに答えていらした。

きっとそうですよ!社長さん。その線でごりごりおしていきましょう!


 
居酒屋ブーム、レモンソーダブームの中、
 
キンミヤの快進撃、続くかも。


 

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